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April 2012

April 02, 2012

韓国企業との取引について【金】

 先日、弁護士同士の勉強会で、「韓国における債権保全・回収の方法-韓国企業との取引での注意点」という内容で発表をしました。
 2008年、リーマンショックにより、当時、ウォン高から一気に円高に振れました。それで、円建てで韓国企業と取引していた日本企業の売掛金回収についていくつか相談を受けました。その相談事例に基づき、2009年に外部のセミナーでも同内容の講演をしたのですが、今回、それについて、少し書いてみたいと思います。

 取引で最も基本的な事項の一つに、取引の相手方が、個人なのか、それとも法人なのか、法人であれば、代表権をもっている人が誰なのかを特定し、事前に、相手方の財産関係・信用状況を把握しておくことだと思います。

 韓国で事業を行う場合、日本と同じように、個人事業主と法人に大きく分かれます。

 韓国の個人事業主の場合、個人の身分確認方法として、住民登録票や運転免許証があるほか、税務署から「事業者登録証」を発行してもらえます。ここには、商号(屋号)、事業所の所在地、代表者の氏名・住所、住民登録番号、開業年月日などが記載されています(ここでいう「代表者」は、事業者登録をした本人をいい、法人の代表者とは概念が異なります)。

 一方、法人の場合、商業登記制度がありますので、日本と同様に「商業登記簿謄本」を登記所で発行してもらえます。

 韓国の個人事業主と取引をすると、事業者登録証上の代表者や実際に代表者として振る舞っている人と一致しないことが少なくありません。また、法人との取引でも、登記簿上の代表者(代表理事)と違う人が、「会長」、「社長」、「顧問」等の名刺を持って、取引の場に出てくることがあります。
 その理由は、過去の不渡りなどで、本人名義で事業者登録をできなかったり、法人の代表者になれないので、他人の名義を借りていることがあるからです。

 そのため、取引に先立って「事業者登録証」の写しをもらったり、商業登記簿謄本を取得して、それらの記載事項と実際に取引で相対している人の情報と一致しているかを確認しておく必要があります。

 また、個人事業主の代表者、法人の代表者の住所を把握しておけば、韓国でも不動産登記制度がありますので、住所地の不動産登記簿謄本を取ることで、代表者の所有不動産を担保に入れさせるなど、将来の債権回収に備えることもできます。

 何を今さら当たり前のことを言っているんだと思われるかもしれません。しかし、相談に来られた方の中には、相手方の調査を疎かにされている方も時々みられ、債権回収に行き詰まることも多いです。

 最近、改めて日本企業の動向を調べたところ、この間の円高や韓国企業の躍進等から、製造業、飲食業を中心にかなりの日本企業が韓国に新たに進出しているようです。進出を考える企業では、進出先でのトラブルに備えて、できるだけの備えをしておきたいものです。

April 01, 2012

公務員労働者の方々へ 仕事に誇りを持って働き続けてください【大橋】

Photo_3

 大阪の国立国際美術館で開催中の「草間彌生展」。4月8日までということで、休日はかなり混み合っているようです。私は自営業の強みで平日午前に行ってきました。

 幼少の頃から視界に点々が広がる幻視を見、幸せとは言えない家庭環境で育ち、前衛芸術の道を突っ走って、現在では精神科病院からアトリエに通って作品を描き続けるエネルギーは、生きる存在への疑問、死への誘惑と恐怖、そして、それらを乗り越えて永遠にありたいという湧き上がる生命力から発せられていると感じました。

 生命力強く、自らの存在を芸術家という存在に高めてきた草間彌生という人に対して、「この人はこのように自分を肯定し生きてこられて、本当によかった」と思いました。
 精神障害がマイナスではない、という好例です。それがこのように社会に発信できれば。

*~*~*~*~*

 さて、私の所属する「大阪労働者弁護団」では、大阪市政・大阪府政に対して相次いで抗議声明を発しています。

 それというのも、ご存じのとおり、「大阪市職員アンケート問題」「教育基本条例・職員基本条例案」「君が代起立斉唱職務命令」と、大阪市・大阪府職員の組合活動をつぶし、かつ、人権を侵害して顧みない政策が次々と出されているからです。(↑HPにアップしています)

 私個人が公務員労働者の方々の前で直接お話しする機会もないので、この場で、力付けのメッセージをお送りします。

 私も5年間だけですが、地方公務員の仕事をしました。
 京都府宇治市という小自治体で、法規と公報作成と選挙管理委員会事務局の仕事をしましたので、市役所の仕事のたいていの部門の人と接点がありました。

 地方公務員の生活は、給料は民間の常勤職と比べて決して高くないけれども、確かに安定していて、そして単調です。
 法律に従って、あるいは議会で成立した条例に従って、正確に、公平に、仕事をする。
 ドンとボーナスが上がることもなく、地域からおかしな目で見られることのないよう矜持をもって、淡々と公務に従事する毎日。
 そういう生活です。

 民間企業の従業員の働きぶりの成果は、商品やサービスの売上に反映して、人気が出なければ会社も潰れるし、よいものであれば業績が上がって給料も上がるでしょう。
 それに比べて公務は、人気・不人気の尺度では測れません。なければならない仕事で、正確にこなされなければならず、質が悪ければ住民に多大な迷惑・損失を及ぼします。
 
 公務員の仕事には、繁忙期と閑散期のある職場もあり、「1年の半分は暇」というところも確かにありました。
 しかし暇なのは働く者にとっては苦痛なことであり、その繁閑は業務の組み合わせや応援で改善できるところもあったと思います。


 今、公務員は給料が高すぎると言われたり、いかにも労働密度が薄いように言われたりして、組合活動も悪し様に言われ、一人一人の公務員がバラバラにされようとしています。それどころか、相互監視の息苦しい雰囲気さえ作り上げられようとしています。

 そんな職場で、よい仕事ができるわけがありません。
 
 公務は、大事な仕事です。ぜひ誇りをもって働き続けてください。
 職場のチームワークをかき乱されないように、しっかり働いてください。
 
 そして、公務員労働者の働く環境の悪化を他人ごとと思えず心配している民間労働者や私たちに、その姿をアピールしてください。

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