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September 2009

September 28, 2009

「労働者」の存在感-スウェーデン・オランダ訪問【大橋】

 大橋です。

 このシルバーウィークの期間を利用して、労働問題に関わる弁護士と労組関係者の有志で、スウェーデンとオランダの労働事情を調査する訪問企画を組んでいました。

 帰ってきたところですので、速報的にご報告です。

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 スウェーデンのストックホルムにある、最大の労働組合・LOの本部です。

 スウェーデンでは、平等オンブズマン及び統合化男女平等省という行政機関を訪ねた他、社会民主党の女性同盟と、2つの労組(LO及びユニオネン)を訪ねました。

 スウェーデンは、長らく続いた社会民主党主導の左派連合が右派連合に政権を譲って3年目、来年には改選があるそうです。
 右派連合の政策は労働者には逆風でしたが、これが経済動向との関係で「やむを得なかった」のか「やはりダメだった」のか、来年に向けて論争が始まっていました。

 男女平等(機会均等)施策にも逆風が見られたようです。ただ、いったん進み出した方向性「男女ともフルタイム・男性にも育児休暇」の流れは止まらないという印象でした。

 町中でも、父親休暇中の子連れの男性が目立ちました。

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 オランダは、いわゆる「1.5モデル」、夫婦で合計1.5の働きをするパートタイム労働が推進されてきた国と言われています。

 オランダでは、最大の労組FNVの傘下にある、女性労働組合と、公共事業の労組を訪ねました。
 また、オランダ独自の機関といえる、労組・経営者・学識経験者で構成される社会経済審議会SER,そして経営者連合VNO-NCWを訪問しました。

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 オランダでは1人の男性労働者で家族を養えるだけの給料が得られるという所得水準の高さがあり、妻があと0.5働けば家計的には十二分で、オランダの労働力不足の事情からパートタイム労働が推進されてきたという感じです。また、聞いてみますと、母子家庭になっても、母の収入に家賃扶助・子ども手当その他を合わせると休暇に家族旅行に行けるくらいの収入になるそうです。
 これは、ビザを得てオランダの住民となった人には全て適用されるそうです。

 そうした事情と、寛容さの気質からか、今日、オランダの人口の20パーセントはオランダ以外にルーツを持つ人が占めているそうで、比較的低賃金の現業労働は移民労働者がまず就いているようです。(ファストフードの店員、ホテルの従業員、清掃労働者は移民の人たちでした。)
 この人達も、後に述べる「労使共同合意」により職務給が決まっていて、資格をとれば次の職務へ移行できます。
 FNV女性労働組合では、移民出身の女性労働者からリーダーを養成する特別企画を組んでおり、「白人で年寄りの男性が多い労組に多様性を巻き起こす」と意気盛んでした。

 移民を受け入れて多様性をもった国を作るということが、政策の方向になっており、それに対して既得権勢力のオランダ人からの不満が見え隠れするが表には公然と出にくい、そういうせめぎ合いが感じられました。

 家庭及び社会における男女平等は、一定レベルの生活が保障された中で、次なる課題として各人に任されているという感じがしました。あくまでフルタイムで平等を追及していくスウェーデンとは違いがあるようです。

 あと、オランダの労組で見せていただいた「労使共同合意」というものには、職務給料表がありました。例えば介護職で、こういう資格があれば初任給はいくら、1年経験を積むごとにいくら、という一覧表です。
 10年で一つの職務表は上限になり、さらに高給を求める場合には資格取得をして次の表の適用を受けることになります。
 「これぞ均等待遇の見本」というべきもので、参考になりました。さらにこれを日本に適用させるには、日本ならではの職務分析が要るので、大変な作業とは思われるのですが、重要です。
 そして、これを就労時間比例でパートタイム労働に適用するわけです。

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 いずれにしても、両国とも、労働者の働く権利、平等に扱われる権利、人並みの生活を保障される権利の存在は決定的でした。

 日本のように、派遣契約が更新されなかったらあとは生活保護しかないとか、パートタイム労働では時給が正社員の半分以下だとか社会保険も厚生年金も適用がないとか、そういったあまりにもせーフティネットがなさすぎる現状は、両国から見れば「信じられないひどい状況」だということになります。

 両国では、労働組合が労使自治の中で労働協約をがっちり締結し、かつ、政策にきっちり関与し、労働者全体の地位の向上のモデルを作ってきました。
 オランダでは、経営者連合の担当者さえもが「労働者にファーストクラスとセカンドクラスを作るのは、差別でしょう?」と当然のように言ったのが、大変に印象的でした。

 日本にとっての大きな課題です。

September 14, 2009

日曜日の中之島【大橋】

 大橋です。

 今日は日曜日ですが、北浜にいました。つまり、仕事です。

 せっかくなので、中之島界隈の様子をご紹介しましょう。

 今、「水都大阪2009」という催しをしていて、たくさんの人で賑わっています。

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 はい。まず、天満橋近くの大川に浮かんでいる、巨大アヒルです。あと2週間は浮いている予定だそうです。

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 天神橋の上から、中之島の東端、剣先公園を眺めます。現代アート展があり、たくさんの風車が地面に刺さっています。

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 中之島では、いろんなアートや出店が出ていて賑やかです。

 北浜の事務所の窓から、改装なったバラ園を眺めます。

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 しばらく前から難波橋の上から気になっていた、魚のアートに接近してみました。

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 なんと、淀川と大阪湾のゴミでできているのです。よく見えるところにこんな「おやおや」なものを置くとは、大阪市も懐が広い。

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 難波橋の下には、大阪市のおいしい水道水「ほんまや」の自動販売機があります。1本100円。懐が広いのか狭いのかわからなくなります。

 まあまあ、仕事も進みました。

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