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September 2007

September 10, 2007

夏のフィンランド、そしてシッコ【大橋】

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 今、うちの事務所の受付にいる「ブタの貯金箱」です。
 日本のブタの貯金箱にない鮮やかな色彩とコワイ目つきがとても気に入っています。
 8月10日から16日まで行ってきた、フィンランドで買ったおみやげです。

 フィンランドへは、埼玉弁護士会の生活困窮者対策特別委員会の皆さんの企画へ乗せていただいて、行ってきました。障害者・アルコール依存者・高齢者の治療施設・福祉施設や、債務支払が困難になった人のための保証機関、弁護士協会などを訪問してきました。
 こちらで写真を載せることができないので、それはまた考えるとして。
 
 フィンランドは土地の割に人が少ないのです。日本より少し狭い程度なのに、人口は500万人程度です。
 だから、というのも大きそうですが、とても人一人一人が大事にされているという印象です。
 社会保障予算(医療や年金)・教育予算は全て自治体から出るので、最低限、生きていくのにお金の心配はありません。

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 最近、姪にフィンランドのみやげ話用にと、ムーミンの本と地球儀パズルを買いました。
 地球儀パズルは自分用にも買いましたが、面白がって作っていたら4日ほどで完成。

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 フィンランドは日本から見ると「一番近いヨーロッパ」なのだそうです。それを目で実感したかったというのもありました。

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 ところで、昨晩はまたレイトショーで、マイケルムーアの話題作「シッコ」を見に行ってきました。

 これは、アメリカの医療制度の暗部を突く映画です。
 日本でも「国民皆保険」制度は崩壊しかけていますが、アメリカはここ30年ほど、医療は個々人が加入する民間医療保険で行うシステムとなり、公的な保険制度はありません(ただし低所得者用には厳しい要件の下にあるようです)。
 すると、どうなるか。
 
 リスクの高い人は保険に入れない。痩せすぎの人、太りすぎの人、既往症のある人。

 急に体調を崩しても、保険会社の審査が通らなければ病院から治療を断られます。

 保険会社の提携の病院へ掛からないとダメですから、近くの医者では治療を断られたりします。

 保険会社で審査をする担当の医師は、「否認率10%」を維持するように言われ、否認をたくさんするほどボーナスが高くなります。

 保険会社が治療を途中で拒否すると(これは必要な医療ではないと言って)、患者は治療途中でもホームレス支援センターの前にタクシーで運ばれて捨てられてしまいます。

 見ていると、医療費・薬品代がものすごく高い。日本の保険診療ではこんなに高いわけない、という金額が提示されています。みんな「自由診療」なのかしら?

 ・・・といったことが、これでもかこれでもかと明らかにされます。

 そして、このシステムを維持するために保険会社がいかに議員に献金をしているかとか。

 転じて、医療制度が基本的にタダであるイギリス・フランス、そしてキューバの状況が映ります。

 
 まあ、マイケルムーアの描き方は結構煽動的ではあり、アメリカの医療水準は「お金さえ払えば」世界最高水準であることは描かれていないし、「イギリスやフランスでそんなにみんな豊かなわけない」と思える中流家庭が取材されています。


 でも、マスコミが取材し放映する「真実」があくまで一面的に見た真実であり、マイケルムーアがクローズアップしてみせた「真実」もまた一面から見た重大な「真実」であることは確かです。


 日本の医療も自由化にさらされてきています。日本の未来を見るような映画でした。あと1週間くらいです。お早くご覧ください。

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